お知らせ
流通経済大学付属柏中学校・高等学校では、生徒一人ひとりが力強く、前向きに生き抜く力を身につけることを目標に、学力のみならず、思考力・判断力・共感力・自己肯定感といった非認知スキルの育成にも力を入れています。
その取り組みの一環として、このたび2025年12月17日(水)に福祉教育講演会を実施しました。
上條先生は、小学校・中学校・高等学校での講師経験を経て、1993年より千葉県警察にて婦人補導員として長年ご活躍されてきました。薬物問題やスマートフォン・SNSに関わるトラブル、女子の性非行、児童虐待や子育て支援など、青少年を取り巻く深刻な課題の最前線で、学校や関係機関と連携しながら数多くの事案に向き合ってこられた方です。
講演では、インターネットやSNSの普及により、出会い系サイトなどを通して、子どもたちが犯罪に巻き込まれたり、命を落とすという痛ましい事件が現実に起きていることを、具体的な事例を交えてお話していただきました。
同時に、「犯罪被害にあわないために、今、何を知り、どうするべきか」という点について、中高生にも分かりやすく、そして心に強く響く言葉で語ってくださいました。
さらに講演は、単なる注意喚起にとどまらず、困ったときにSOSを出すことの大切さ、そして、一人で抱え込まないこと。何よりも、命の重さを大切にすること。といった、自殺予防にもつながる内容へと深められ、生徒たちは真剣な表情で耳を傾けていました。
質疑応答の時間には、多くの生徒が積極的に挙手をし、日頃感じている疑問や不安を率直に質問しました。上條先生は一つひとつの質問に丁寧に向き合い、具体的かつ温かい言葉で答えてくださり、生徒たちにとって大変貴重な学びの時間となりました。
中学校では、講演の内容が鮮明に心に残っているうちに感想文を書く取り組みも行いました。生徒たちは、自分自身の今の生活や、将来の姿と重ね合わせながら、真剣に言葉を紡いでいました。
このあと、代表生徒3名の感想文をご紹介いたします。(※以下は修正を加えず、原文のまま掲載いたします。)
本校では、このような講演会や体験的な学びを通して、自分を守る力、他者を思いやる力、そして困難に直面しても前向きに行動できる力を育てています。
流通経済大学付属柏中学校・高等学校は、学習面はもちろん、人としての成長を大切にしながら、生徒一人ひとりが安心して挑戦できる学校です。
私が福祉講演会で感じたこと、学んだことは、まず初めにびっくりしたことが、学生の中には薬やお酒・SNSトラブルに巻き込まれている人が多数いるということでした。また、その中でも自殺に追い込まれていたり、殺人・誘拐事件も数多くあることを知りました。今、私は学生ですごく身近な事だと感じました。それらはとても複雑で危険な事でした。
自分の身を守るためには、予め事例を知っておいたり、対策やその対処法を沢山知っておくことが大切だと分かりました。上條理恵さんの話しで知っておかないといけないことや、自分の精神を健康に保つ方法などを教えて頂きました。上條理恵さんは様々なトラブルなどの色々な相談をしてきた方なので、もし、自分に危険が迫った時には相談をしたり、今日の話を活用できるようにしたいと思いました。
今回の講演会で、命を落とす原因になることは結構身近にあるんだなと思いました。特に、SNSは普段からとてもお世話になっているので、改めて使い方をよく確認しようと思いました。また、質疑応答の時に上條さんがおっしゃられていたことも心に残っています。苦しんでいる人にかけた方が良い言葉や、逆に言ってはいけない言葉を初めて知りました。今後何かあったときには積極的に活用したいです。
しかし、人によってはかけて欲しい言葉は違うと思うので、そのようなところには気を付けたいです。さらに、性犯罪や薬物乱用など正直自分に関係ないと思っていったことも、本当は全くそうではないことがわかりました。児童を誘拐するのにかかる時間が三秒だということは驚きを超えてかなり怖いです。
今日学んだことをしっかりと覚えて、これからの自分や友達、家族の将来を幸せなものにしたいです。また、上條さんの考えを様々な人に伝えていきたいと思いました。
今回、上條先生の講演を聴いて、命の重さを改めて感じました。実際に、私の友達が「死にたい」と、つぶやいてきたことがあります。私はその時に初めて「死にたい」と口にする子に会ったので、なんと声をかけてあげることが良かったのか、今でも答えが出ないままでいました。さいわい、その子は自殺することもなく、今も生きていますが、よくネガティブな発言をするので、その度にまた何て声をかけてあげれば良いんだろうと考えてしまっていました。
ですが、先生からのお話をうけて、精神的に辛い立場にある子には、「がんばれ」という言葉をかけてはいけないことを知りました。それを言った本人(自分)は、相手を励ますために言ったことでも、それがもっと負担になっていってしまう可能性があるんだなと考えさせられました。また、逆にかけてあげたいポジティブな言葉を私はあまりかけられなく、後悔している部分があったので、もしまたネガティブな発言を友達がしたときは、先生がおしえてくださった、ポジティブな言葉をかけてあげたいと思います。
薬物や自分を過小評価したり、自分を自分で傷つけたり、SNSに助けを求めて犯罪に巻き込まれる女性や学生が多くいることを知ってショックを受けました。そういう人が少しでも減ったらいいなと思ったので、周りで辛そうな人がいたら、声掛けをしてあげたいと思います。


