お知らせ
本校では、教科の枠をこえた学びを大切にしています。中学1年生の家庭科では、日本の伝統文化を体験する授業の一環として、「蓼藍(たであい)」を使った叩き染めを行いました。
理科の授業では、生物分野の学習として、双子葉類の代表であるタデアイと、単子葉類のイネを育てています。タデアイの成長を観察する中で、植物の生命力や色素の不思議に興味をもつ生徒も多く見られました。青々と茂った蓼藍の葉を収穫し、家庭科では布に叩いて色を移す「叩き染め」に挑戦。天然素材と化学繊維での染まり方の違いを比較しながら、日本の自然がもつ美しい色を体験的に学びました。
完成した作品には、生徒一人ひとりの感性が光り、鮮やかな青や緑が初夏の風景を思わせるようでした。身近な植物を通して日本の文化を感じ取るとともに、新しい学校の中にも少しずつ伝統が息づいていく、そんな瞬間でもありました。
今後は、美術の授業でも「日本の色」をテーマに学びを深める予定です。理科・家庭科・美術が有機的につながりながら、学問の面白さや文化の奥深さを感じられるようなカリキュラムを展開しています。
ちなみに、本校高校の科学部では、蓼藍に含まれる色素インジゴをテーマに、「インジゴの新規かつ簡単な抽出・単離法の開発」という研究に挑戦しています。失敗と挑戦を重ねる探究活動は、中高一貫教育の中で確実に受け継がれています。
(関連リンク:STC部が東京理科大学主催の「坊ちゃん科学賞」で優良入賞・入賞しました)



